Primera UK の足周りのことについて、Nissanに質問してみました
ホイールを換えるに当たり、多少なりとサスペンション、ショックアブソーバーに疑問、質問が沸いてきた私。Nissanのホームページ、羅針盤のメールで問い合わせが出来るところにアクセスし、我々のPrimera
UK のサス、ショックについて、国産車との違いなどを聞いてみました。
疑問が全てクリアーになったとは言いがたい物でしたが、まあ、それなりの返答がいただけたので、Nissanの担当の方には感謝しています。
最
初
の
質
問 |
初めまして。私はPrimera UK(H9年6月購入)のオーナーです。
以前、購入前にディーラーから頂いた「Primera Express」(16号)という、冊子に、 UKのサスペンションは「高速走行や荒れた路面を走ることが多いヨーロッパの環境に合わせて、
操縦安定性としなやかで快適な走りを両立させるように理想的なチューニングを施しました。」という記述があるのですが、じっさい、具体的にはどの様なセッティングがなされているものなのでしょうか。
これについて、カタログには一切記述が無く、 情報は皆無です。このような曖昧な表記でよいものなのでしょうか。
このサスペンションの事について、詳しくお聞かせ下さい。メールにて、または、資料を添えて返事がいただけたら、 幸いに思います。
私は、ネット上で、わずかではありますが、UKのオーナーを集い私的なUK オーナーズクラブを主催しております。クラブメンバーの疑問でもあり、是非とも知りたいのです。よろしくお願いいたします。
また、よろしければ、きちんとした内容を カタログに記載していただけないものなのでしょうか。 |
最
初
の
解
答 |
日頃弊社製プリメーラUKをご愛用頂きまして、誠に有り難うございます。
プリメーラUKのサスペンションは、フロント側に先代プリメーラでも実績のある マルチリンク式サスペンション、リヤ側に新開発のマルチリンクビーム式サスペ
ンションを採用しております。両タイプとも「可能な限りタイヤを路面に対して 垂直にストロークさせることにより、タイヤの持つ性能をフルに引き出す」こと
に優れており、同時にコーナリング時や、不整路面の走行時にも車体の挙動変化 を抑制し、直進性,操縦安定性,乗り心地を高次元でバランスさせたサスペンシ
ョンです。また、2段絞りバルブ構造のショックアブソーバー(後述)の採用や、 サスペンションのフリクション低減なども行い、スプリングのばね定数,ショッ
クアブソーバーの減衰力を最適化することによって、「しなやか」かつ「乗り心 地のよい」操縦安定性に優れたサスペンションを実現しているのです。
それでは、もう少し詳細までご説明いたしましょう。
1.フロントに採用された「マルチリンク式サスペンション」 ・先代プリメーラにおいても大変な好評を頂いたサスペンション形式です。
・基本構造としては、操縦安定性と乗り心地を両立するうえで最も有利な形式である“アッパーリンクハイマウントダブルウィッシュボーン式サスペンション”
をベースとし、新たに第3のリンク(=サードリンク)を加えて「マルチリン ク」化したものです。最適なホイールアライメントを実現し、適切なキャスタ
ー角を取ることで理想的な旋回性能を得ることができます。 ・各リンクを最適に配置することにより、サスペンションストローク時に発生するタイヤの横方向の動き(スカッフ変化)を抑制するため、不整路面での乗り
心地、直進性が向上します。さらに、サードリンクを追加することにより、ホ イールのストロークとショックアブソーバーのストロークがほぼ1:1となり、
効率のよい減衰特性を得ることができます。
2.リヤに採用された「マルチリンクビーム式サスペンション」 ・ヨーロッパのFF車にも採用されている「トーションビーム式サスペンション」に特殊なリンクを組み合わせた、FF車専用サスペンションです。
・サスペンションの構造上、前後や上下にかかる曲げ力に非常に高い剛性を持っているため、トー及びキャンバー剛性を高く保つことができます。言い換える
と、車体がロール(横傾き)しても、タイヤは常に地面に対して垂直を保つと いう理想的な特性を示すため、どのような状況でもタイヤの性能を十分引き出
すことができ、操縦安定性を向上させることができます。 ・サスペンションストローク時に発生するタイヤの横方向の動き(スカッフ変化)がないため、不整路面における直進性,乗り心地を向上させることができます。
・コーナリング時にタイヤから入った横力の影響で、車体を持ち上げたり沈めたりする力が発生する「ジャッキアップ(ジャッキダウン)現象」が発生しない
ため、乗り心地が向上し、左右コーナリング時の特性差がなくなります。 ・サスペンションの構造上、ショックアブソーバーの部品が横力,曲げ力を負担
する必要がほとんどないため、サスペンションストロークを十分確保したまま ショックアブソーバー本体を小型、軽量化することができます。よって、サス
ペンションのフリクションを大幅に低減させることが可能となり、結果、乗り 心地が大幅に向上します。
3.2段絞りバルブ構造のショックアブソーバーの採用 ・前後サスペンションに採用しました。
・従来では困難であった「滑らかな減衰特性」を得ることができ、乗り心地,操縦安定性を高次元で両立させることができます。
以上、宜しくお願いいたします。なお、有田様のカタログ記載につきましてのご意見 につきましては、早速担当部署へフィードバックせていただきます。貴重なご指摘を
頂きまして、誠に有り難うございました。今後も販売会社ともども、日産自動車をご 支援頂きますよう宜しくお願いいたします。
尚、この件についてさらにお問い合わせ頂く場合には、このメールに返信して頂く か、または、下記の電子メールアドレス宛にお願い致します。
*****@*****.noc.nissan.co.jp
今後ともお気軽に PostOffice をご利用くださいますようお願い致します。
船木 康正 |
2
回
目
の
質
問
|
船木 康正 様
早速のご回答、ありがとうございました。 このメールで、マルチリンク、マルチリンクビームサスペンションの特徴、特性については、
かなり、クリアーにすることが出来ました。 しかしながら、もう一つの疑問が解決されませんので、 もう一度メールを出させていただきました。
その点というのは、先日も引き合いに出しました「Primera Express」(16号)という冊子には、 「マルチリンク、マルチリンクビームサスペンションシステム」とは別に
「ヨーロピアンチューンド・サスペンション」と題しまして、 「高速走行や荒れた路面を走ることが多いヨーロッパの環境に合わせて、
操縦安定性としなやかで快適な走りを両立させるように 理想的なチューニングを施しました。」と書いてあります。 ここでいうチューニングは、UK独自のチューニングというニュアンスで
読みとることが出来ます。
セダンのカタログにはこの記述は無く、(マルチリンク、マルチリンクビームサスペンションの説明は豊富ですが) その点からいくと、やはり、UK独自のチューニングがなされているのだと思われます。
実際、セダンと乗り比べましても、多少、固いサスのセッティングの様に感じました。
私の感じでは、バネ定数の違うバネ、減衰力の異なるアブソーバーが、入っているのではないかと 推測しています。その辺のセダンのサスペンションとのセッテイングの違いについて、
よろしければ、もう少し詳しくお聞かせ願いたいのですが。
このようにサスペンションにこだわるのも、UKの売り文句、 「スポーツ5ドア」に惚れてのもの。大好きなこのUKへの思い入れそのものです。
お忙しいところ、誠に申し訳ないのですが、以上よろしくお願いいたします。
|
2
回
目
の
解
答
|
担当部署への確認に時間がかかり、回答が遅くなりまして誠に申し訳ございません。
お調べしたところ、プリメーラUKのサスペンションセッティングにつきましては、 有田様のおっしゃられる通り、スプリングのばね定数,ショックアブソーバーの減
衰力などを含め、プリメーラUK独自の設定、つまり日本国内仕様とは異なるセッテ ィングを施しているとのことでした。なお、具体的な数値につきましては、ご案内
できるデータがございませんので、甚だ恐縮ではございますがご容赦いただきたく 存じます。プリメーラUKにおきましては、ユニットなどの基本部分を除き、ボディーや各部分
のセッティングなどは、英国日産自動車製造会社にて開発,製造されております。 特に内装部品やサスペンションのセッティング等につきましては、「現地の開発ス
タッフが、ヨーロッパの人々の車に対する好み,車の使用環境に合わせ、ヨーロッ パの環境に最も適するよう」チューニングを行っているとのことでした。
以上、宜しくお願いいたします。今後も販売会社ともども日産自動車をご支援頂き ますよう宜しくお願いいたします。また、有田様のカーライフがプリメーラUKと共
に、今後もより一層充実されますことを、心よりお祈り申し上げます。
尚、この件についてさらにお問い合わせ頂く場合には、このメールに返信して頂く か、または、下記の電子メールアドレス宛にお願い致します。
*****@********.nissan.co.jp
今後ともお気軽に PostOffice をご利用くださいますようお願い致します。
船木 康正 |
以上、このような物でした。UKの足周りについて、少し、ハッキリいたしましたでしょうか。私は、ハッキリとしてません。メーカーのくせに確かなデーターが分からないなどと言う答えがあるのでしょうか?ま、いいか。